性同一性障害(GID)について
さくま診療所では、当院の前身である井上診療所の井上先生が、以前から性同一性障害(GID)の相談、ホルモン投与をされていたご縁もあり、GID初診の方から戸籍を変更された後に維持療法としてホルモン投与をされる方まで診察させていただいています。
まだまだこの疾患に対する正確な情報や世間からの認知が得らずにお困りの方が多いのが現状ですが、来院くださる方それぞれの状況をお聞きして、診察をさせていただきます。
皆様のお悩みに誠心誠意お応えしています
- 本当の心の性別と逆の立ち振る舞いをしたり、無理して演じることに疲れた。
- 自分の身体的な特徴、生殖器が気になって、嫌でたまらない。
- 職場の業務内容が男女差があり、自分の業務を受け入れきれない。
このお悩みは、ご本人の身近にいる方々にも打ち明けられず、理解されずに苦しむ方が多いです。
「男性として生きたい 女性として生きたい」皆様の心と体の叫び、不安を私たちは受け止め、支えてまいります。
性同一性障害(GID)とは
自分の身体と性別に違和感を感じ、女性なのに「自分は男。男として生きるのがふさわしい」 と考えたり、男性なのに「本当は女性だから、女性として生きていくべきだ」主張・確信し、自分の身体を心理的に感じている性別に合わせようとする現象が「性同一性障害(GID)」。
このような性別の不一致から、誰にも打ち明けられず悩んだり、心も身体も同じ性になりたい。 社会的に反対の性で受け入れられたいなどの気持ちができ、不安定になることもあります。
診察について
初診では現在の状況など、詳しくお話をうかがいします。
一人で悩んで苦しまずに、私たちにあなたの事を打ち明けてください。
初診から戸籍変更後もサポートいたします。
自分は男性でいたい、女性でいたい…。
両親や友人に本当の気持ち、悩みを話せずに息苦しい思いをしていませんか?
身近な人には伝えられなかったことも、愚痴をこぼすような軽い気持ちで、どんなに些細な不安でも私たちにお話ください。
患者様の抱えていた重い気持ちを軽くする方法を一緒に考えます。
初めてさくま診療所に来院される方へ
初めて来院される方へのお願い
初めに内科で使用している問診票に記入をしていただきます。
精神科にかかっている、戸籍変更をされている方は、今までの治療経緯が分かるもの(精神科での診断、それに基づく紹介状、戸籍変更が確認できる抄本、治療の領収書、明細)をご持参ください。
診察室はもちろん個室ですので、室内での会話を人に聞かれる心配はありません。
ホルモン投与治療について
男性の身体を女性に、女性の身体を男性に近づけるホルモン投与。
当院でも、多くの方がホルモン投与のために通院をしています。投与をすればご自身が望む身体へと近づきますが、ホルモン投与期間が長ければ長いほど、元の健康な身体から変化してきます。
個人の判断でホルモン投与を行うことは大変危険ですので、必ずご相談ください。
男性ホルモン投与にかかる費用
男性ホルモン投与 |
2,100円(税込)程度 | |
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男性ホルモン投与 |
2,800円(税込)程度 |
※テストステロンデポー投与 一回投与 2~3週間おきに一回の投与が必要
女性ホルモン投与にかかる費用
女性ホルモン投与 |
3,000〜5,000円(税込)程度 |
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※注射・外用薬・外用薬と内薬の併用など患者様に合わせた様々なパターンがありますので、あくまで目安としてお考え下さい。
血液検査
定期的に血液検査を受けてください(高脂血症などの場合は3~6ヵ月おき)
血液検査 |
7,000円(税込)程度 |
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ホルモンを投与する前と後では、身体の内側にも変化が表れています。
心と身体の性が近づいているのに、体調を崩してしまっては、投与を途中でやめざるを得ない場合もあります。
ホルモン投与前の身体に戻ることは出来ませんので、定期的にご自身の身体を検査して治療を進めましょう。
戸籍変更後の維持治療について
戸籍上の性別変更や名前の変更手続きなどを終え、心と身体の性がやっと同じになった後、これからのことに対してなにかご不安に感じることや気になることがあれば、維持治療についてもお気軽にご相談ください。
当院では、他医療機関でGIDガイドラインに沿って治療されている方の身体診察なども、連携の上で対応させていただいています。
他医療機関と連携して、性同一性障害の患者様と向き合っています。
大阪医大附属病院の性同一性障害専門外来の先生方、特に精神科の現准教授の康純先生に教えを請い、その繋がりから関西GIDネットワークというNPOに参加、関西一円のGID治療に貢献させていただいています。
現在はそのご縁から、性別適合手術をナグモクリニック大阪・名古屋において毎月4~5例程度執刀しています。
また、医療機関でGIDガイドラインに沿って治療されている方の身体診察なども、連携の上で対応させていただいています。
連携医療機関一覧
- 大阪医科大学精神科
- フクダクリニック
- いりさわ心と体のクリニック
- ナグモクリニック(大阪・名古屋)
- そんメンタルクリニック
- 岩佐クリニック
さくま診療所 対応項目
- 身体診察
- ホルモン投与
あなただけの人生を後押しするお手伝いをさせてください。
当院での性同一性障害(GID)の治療は主にホルモン投与のみですが、この投与はずっと継続していくことなので、皆様がご機嫌にしていらっしゃるか、もしそうでないなら、皆様の笑顔のために私たちにできることが何かないか、しっかりとお話をお聞きしております。
「誰にも打ち明けられなくて相談できなかった。」「自分は男として、女として認知されているのか、時々不安になる…。」
降って湧いたような悩みや不安も、診察の時に私たちにお話ください。自分は自分。その言葉だけでは納得しきれない気持ちも受け止めさせてください。